事業概要
2022年度のセゾン・アーティスト・イン・レジデンスでは、Mapped to the Closest Addressとの交流事業の一環として、ベルリンを拠点に活動するドラマトゥルクのアレックス・ヴィテリと、照明・音響デザイナーのカタリーナ・フェルナンデスをお迎えします。
Mapped to the Closest Addressはアレックス・ヴィテリやカタリーナ・フェルナンデス、吉田駿太朗、前野真榛の4人の人間と1匹の猫、ヴィオレッタからなる異種間ダンス・コレクティブです。振付の実践を通して、近代化および植民地主義へ向かう社会を問い直すと同時に、自然環境に対する人間の態度について疑問を投げかけ、人間中心的な視点の転換を促すプロジェクトを展開しています。
2020年にスタートした本事業でMapped to the Closest Addressは、東京とベルリンのそれぞれの土地で出会った庭師や樹木医、コミュニティガーデンのメンバー、農家、ワイン職人、そして、家族や友人から様々な声や物語を収集するリサーチをしました。また、それらの声や物語とともに、過去、現在、そして想像のランドスケープを織り交ぜたダンス・パフォーマンス、『Turn Off the House Lights』を2022年3月、ベルリンのコルディレラで発表しています。
今回の来日でアレックス・ヴィテリとカタリーナ・フェルナンデスは、これまでに吉田駿太朗と前野真榛がリサーチした軌跡を追い、ベルリンで発表した『Turn Off the House Lights』に東京のランドスケープと生態系を融合させた新たなパフォーマンス作品の創作を試みます。
滞在期間中、日本の舞台芸術の状況や背景、魅力などを理解していただくため、舞台芸術関係者と交流していただく予定です。ご協力をよろしくお願い申し上げます。
滞在期間
2022年8月3日(水)‐9月14日(水)
*8月27日(土)森下スタジオでイベントを開催予定
滞在場所
森下スタジオ(東京都江東区森下3-5-6)
令和4年度文化庁「アーティスト・イン・レジデンス活動支援を通じた国際文化交流促進事業」
プロフィール等の詳細は以下からご覧ください。
来日者のご紹介
セゾン文化財団では日本を拠点に舞台芸術分野で活躍する批評家の国際交流活動の活性化を目的とし、国際舞台芸術フェスティバル、KYOTO EXPERIMENTの期間中に開催される批評家・イン・レジデンスに1名の批評家を派遣します。
近年、当財団の助成プログラムである創造環境イノベーションや研究助成で「舞台芸術活動と育児の両立」をテーマとした申請を受けていることから、その課題への対応が喫緊であると認識し、この会を企画した。
舞台芸術活動と育児の両立についての理解やサポート体制は少しずつ進捗していながらも、まだ十分とは言えず、保護者にとって物理的にも精神的にも大きな負担になっている。
テーマに関する講義、事例報告を踏まえてその課題を取り巻く状況を明らかにし、個々の立場や経験をもとにした具体的に必要な支援を考える。
カナダのモントリオールの舞台芸術祭フェスティバル・トランスアメリーク(Festival TransAmériques)がフェスティバル期間中に開催するアーティスト・イン・レジデンスConversations on Performanceに参加するアーティストを募集します。
パリとブリュッセルを拠点とする振付家でパフォーマーのキム・キドが新作『HIGH GEAR』の構想とそのための滞在中のリサーチを共有するトークを開催。
デュッセルドルフのtanzhaus nrwのドラマトゥルクのルーシー・オートマンが、ドイツのダンス・シーンで活躍するアーティストの事例から未来の振付の実践を紹介するトークを開催。