事業概要
セゾン・アーティスト・イン・レジデンスでは、ヴィジティング・フェローとしてパリを拠点に活動する振付家でパフォーマンス・アーティストのソルール・ダラビ氏をお迎えいたします。
ダラビ氏はイラン出身のアーティストで、独学でパフォーマンスを学び、2013年からパリを拠点に活動しています。イランではコンテンポラリーダンスの普及を試みる地下組織ICCDの一員として、積極的に活動。渡仏後、モンペリエ国立振付センターで研修し、時間による変容と環境との共生を問う『Subject to Change』や、モンペリエ・ダンス・フェスティバルで、言語、ジェンダー、アイデンティティ、セクシュアリティの概念を扱う『Farci.e』を発表するなど、自然、ジェンダー、アイデンティティを題材にそれらの既成概念を問う作品を創作。近年では、クンステン・フェスティバル・デザール、チューリッヒ・テアター・スペクターケル、ゾフィエン・ゼーレ、パレ・ド・トーキョーなど、世界有数のフェスティバルや劇場、美術館で作品が発表されています。
今回の来日では、2024年にモンペリエ・ダンス・フェスティバルで初演予定の新作、『Mille et une nuits(千夜一夜)』の創作の一環として、人間の声と身体の関係に着目し、不自然な声という特殊な美学を探るリサーチを行います。トランスジェンダーとして、身体から声を切り離す試みは人間の声と身体の既成の関係を変える政治的な美学と考えるダラビ氏は、過去の知識を未来志向のテクノロジーに接続することで、声を解体し、新しい存在の探求を試みます。
滞在期間中、日本の舞台芸術の状況や背景、魅力などを理解していただくため、舞台芸術関係者と交流していただく予定です。ご協力をよろしくお願い申し上げます。
滞在テーマ
Mille et une nuits(千夜一夜)
滞在期間
2022年12月7日(水)‐12月28日(水)
滞在場所
森下スタジオ(東京都江東区森下3-5-6)
令和4年度文化庁「アーティスト・イン・レジデンス活動支援を通じた国際文化交流促進事業」
プロフィール等の詳細は以下からご覧ください。
来日者のご紹介
YPAM(横浜国際舞台芸術ミーティング)エクスチェンジで国内外の舞台芸術の関係者との出会いやネットワーク、情報交換の機会の創出を目的とするミーティングを開催します。
2024年10月に現代舞台芸術フェスティバル「Festival Belluard Bollwerk」(スイス・フリブール)のディレクターに就任した、エリザ・リープシュ氏によるトークを開催。
ヴィジティング・フェローとして、スイスのフリブールのFestival Belluard Bollwerkでディレクターを務めるエリザ・リープシュをお迎えいたします。
ケアマネジメントを用いたアーティスト支援の提言作成報告
2023年度の「次世代の芸術創造を活性化する研究助成」助成対象者、ケアまねぶによる研究成果や提言内容を共有する報告会を開催します。
開催日時:2024年9月10日(火)19:00-20:45